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LHサージ

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LHサージ(えるえいちさーじ、LH surge)
黄体形成ホルモン(LH)が一過性に放出される現象。LHサージは排卵直前の大きさのグラーフ卵胞の卵母細胞の成熟分裂を再開させ、排卵を引き起こす。
  1. GnRHのパルス状分泌に対応してLHのパルス状分泌が起こる。
  2. 卵胞発育と性ステロイドの合成が促進→血中エストロジェン濃度が上昇
  3. 高濃度のエストロジェンがLHサージを誘起
  4. LHサージにより排卵が誘起

LHサージ後どれくらいで排卵するか

  • ウシでは25-30時間
  • ブタでは40時間
  • ヒツジでは26時間
  • ラット、マウスでは10-12時間
    で排卵する。
    交尾排卵動物であるネコでは、交尾刺激によりLHサージが起こり、LHサージ後
  • 猫は24-30時間
    で排卵が起こる。性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)およびエストロゲンの正のフィードバック作用によりLHサージは引き起こされる。GnRHは下垂体前葉に作用してLHおよび卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌を促進する。LHとFSHは共同して胞状卵胞を成熟させ、卵胞上皮細胞におけるエストロゲンの合成、分泌を促進する。エストロゲンは視床下部におけるGnRHの分泌を促進するとともにGnRHに対する下垂体の感受性を高める。