クリエイティブ・コモンズ・ライセンス北野成昭(キタノナルアキ) 作『獣医志Wiki』はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスで提供されています。

ホルモン

提供: 獣医志Wiki
移動: 案内検索

ホルモン一覧

GoogleDocにて公開


分泌母地

ホルモン

略称

化学的性状

分子量

主な作用

その他

視床下部

性腺刺激ホルモン放出ホルモン

GnRH

ペプチド

1182

LHおよびFSHの分泌・放出促進<br />LHサージ状分泌誘発⇒性腺の機能維持

エストロジェンで抑制

副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン

CRH

ペプチド

4700

ACTHの分泌促進

ACTH、糖コで抑制

プロラクチン放出因子

PRF



PRLの放出刺激


プロラクチン放出抑制因

PIF



PRLの放出抑制


視床下部下垂体後葉<br />視床下部第3脳室由来の神経終末

オキシトシン

OT

ペプチド

1007

子宮平滑筋に作用しPGF2α放出促進<br />乳汁射出 馬の分娩誘起に用いられる

牛や羊では黄体からも産生

バソプレシン<br />AMP

ADH



水分保持の促進(抗利尿作用、血管収縮作用)cAMP<br />グリコゲン分解作用 IP3


下垂体前葉<br />(腺性下垂体)<br />ラトケ嚢由来

酸好性細胞<br />α細胞から成長ホルモン

GH



身体成長の促進、長骨長軸方向の成長、蛋白同化作用、体脂肪分解


ε細胞からプロラクチン

PRL

単純蛋白

22000

乳腺発育 乳汁産生 導管内への分泌<br />黄体(げっ歯類):黄体の維持、退行

ドーパミンで抑制

塩基好性細胞&br;β細胞から&br;甲状腺刺激ホルモンcAMP

TSH





δ細胞から卵胞刺激ホルモン

FSH

糖蛋白

30000

♀卵胞発育↑<br />♂精細管刺激 精子形成の前段

インヒビンで抑制

β細胞より黄体形成ホルモン(間質細胞刺激ホルモン)

LHICSH

糖蛋白

29000

♀卵胞成熟 排卵誘起 ・黄体形成・機能維持 ・プロジェステロン合成・分泌<br />♂精巣間質細胞刺激<br />アンドロジェン分泌合成・分泌


両性細胞より副腎皮質刺激ホルモンcAMP

ACTH

ペプチド

4500

副腎皮質ホルモンの分泌↑


下垂体中葉


MSH





松果体

メラトニン


モノアミン

232

性腺機能抑制(ラット、ハム) 促進(緬山羊)


甲状腺

トリヨードサイロニン

T3<br />T4<br />CT



基礎代謝亢進など<br />血漿Ca濃度↓ 骨吸収抑制<br />腎でのCa2+、リン酸塩排泄増加

核内までいく

濾胞上皮細胞

サイロキシン






濾胞傍細胞

カルシトニン






上皮小体 主細胞

パラソルモン cAMP

PTH



CTに拮抗 ただしリン酸塩排泄増加


膵臓<br />ランゲルハンス島

Aα)細胞からグルカゴンcAMP




低血糖時に分泌され糖新生促進<br />1.肝臓におけるグリコゲン分解(筋肉には作用しない)<br />2.糖新生を増加させて、代謝率を増す<br />3.脂肪分解とケトン体生成作用⇒糖利用の阻止により、血糖減少を阻止<br />4.インスリンとソマトスタチンの分泌を刺激

促進:低血糖、血中遊離脂肪酸の低下、ガストリン、CCK、アセチルコリン<br />抑制:ソマトスタチン、セクレチン、糖新生に利用できるアミノ酸、血中遊離脂肪酸の増加、インスリン

Bβ)細胞からインスリン




1.血糖値↓、細胞内へのグルコースの取り込み↑<br /> 2.脂肪合成(同化方向)<br />3.蛋白合成<br />4.骨格筋・脂肪組織で細胞内へのKイオン取り込み促進(高K血症発症抑制)<br />5.細胞成長促進

促進因子:血糖↑ 血中アミノ酸↑ 消化管ホルモン、アセチルコリン、膵グルカゴン、βアドレナリン作動薬、ACTH<br />抑制因子:ソマトスタチン、アンギオテンシンⅡ、エピネフリン、ノルエピネフリン、αアドレナリン作動薬、βアドレナリン遮断薬、K+欠乏、糖代謝拮抗物

Dδ)細胞からソマトスタチン




インスリンとグルカゴンの機能抑制


F細胞から膵ポプリペプチド


ペプチド


作用ははっきりしていない


副腎皮質 中胚葉由来

球状体から鉱質コルチコイド

ADHなど



Na+再吸収↑<br />K+排泄促進(尿細管のNaとの交換増やす)⇒血圧上昇<br />EGF保持

促進因子:アンギ゙オテンシンⅡ、血中<br />K Na <br />出血、Ope<br />抑制因子:血中Na


束状体から糖質コルチコイド<br />コルチゾール




1.代謝<br />・炭水化物:インスリン拮抗作用⇒細胞内へのグルコースの取り込みを阻害、アミノ酸からのグルコースの生成を増大、肝臓でのグリコーゲン合成を刺激<br />・蛋白:全身的な組織蛋白合成の減少、蛋白異化作用↑<br />・脂質:ホルモン感受性リパーゼ活性を亢進、脂肪分解作用<br /> <br />2.ミネラル:Caバランスが負になり、Ca利尿が生じ<br />3.水・電解質バランス:ADHの分泌阻害、ADHの作用に対する腎臓の反応性↓Caイオン排泄↑、Naイオン排泄↓<br />4.抗炎症作用:ヒスタミン放出抑制およびPG合成抑制

副腎皮質ステロイドはサイトカインの産生とその作用を抑制する臨床的に免疫抑制作用よりも免疫反応で生じた炎症反応に対する抑制作用が大事フルドロコルチゾン、デオキシコルトンは副腎機能不全(アジソンなど)にヒドロコルチゾンとともに用いられる<br />11OHCS:副腎評価


網状体からアンドロジェン




雄性生殖器の発育刺激 たんぱく質合成促進


副腎髄質


カテコラミン



アドレナリン⇒副腎髄質からのみ分泌cAMP<br />ノルアドレナリン⇒節後交感神経でも分泌される。<br />1.血糖↑、2.筋グリコゲン分解刺激⇒血中の乳酸↑ 3.熱産生↑4.脂肪分解 5.血漿中K6.インスリン グルカゴン分泌↑⇒βR 7.インスリン グルカゴン分泌↓⇒αR


卵巣 卵胞顆粒層細胞 胎盤

エストロジェン<br /> エストラジオール17β


ステロイド(性ステロイド)


視床下部下垂体軸:発情徴候の発現、LHサージ誘発<br />♀:副生殖器の発育、二次性徴の発現、フィードバック作用(GTH抑制)<br />卵巣:卵胞発育促進<br />乳腺:乳腺乳管系の発達


卵巣(黄体細胞、顆粒層細胞)<br />胎盤(絨毛上皮細胞)<br />副腎皮質(束状体)<br />主に黄体だが胎盤からの分泌もある:<br />妊娠期に胎盤から分泌する動物⇒馬、綿羊、人、猿<br />

ジェスタージェン(黄体ホルモン)<br /> プロジェステロン P4




子宮:子宮自発運動抑制OTに対する感受性低下、子宮頚管緊縮)<br />子宮内膜の着床性↑、妊娠維持、フィードバック、<br />乳腺:乳腺胞系の発育<br />視床下部下垂体軸:LH分泌抑制(発情誘起作用)<br />家畜の発情同期化に使用<br />妊娠期の馬血中濃度の推退⇒PMSGの刺激によって次々に黄体が発育、閉鎖黄体かして副黄体となり、ここから分泌。PMSGの低下にともなっていったん低下したあと分娩後期では胎盤からの分泌で再び血中濃度上昇


精巣間質細胞<br />卵巣(卵胞膜内膜細胞)<br />副腎皮質(網状層)<br />胎盤(絨毛上皮細胞)

アンドロジェン<br /> テストステロン




♂副生殖器の発育、二次性徴の発現 性行動および攻撃性↑<br />視床下部下垂体軸:LH分泌抑制<br />精細管:精子形成 後段<br />蛋白同化作用

ライディヒ細胞 テストステロン→エストロジェン

卵巣(黄体子宮)、胎盤<br />卵巣:牛、豚、ラット、マウス<br />胎盤:犬猫 馬<br />子宮:ウサギ、モル<br />

リラキシン


ペプチド

9000

妊娠中期(Eの前感作した状態で) <br />子宮:子宮筋層の自発運動抑制(モル、ラット、ヒト、マウス)⇒妊娠の維持<br />分娩期<br />恥骨結合:弛緩(モル、ラット、マウス、ヒト、サル)<br />仙腸結合:弛緩(産道の拡張)(ウシ、ヒツジ)<br />子宮頚管:弛緩(ラット、マウス、ヒト、ウシ、ブタ)⇒胎子脱出を容易にする<br />乳管の発育促進(エストロジェンは先行)


♂セルトリ細胞<br />♀顆粒層細胞

インヒビン


糖蛋白

32000

下垂体に作用しFSHの分泌抑制


胎盤

ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン

CG

糖蛋白

36500

LH様作用(ヒトの妊娠黄体機能の補強) 卵巣P4合成促進⇒黄体機能維持


子宮内膜胚

ウマ絨毛性性腺刺激ホルモン

PMSG

糖蛋白

53000

FSH様作用⇒排卵誘起、卵胞発育促進卵胞の黄体化(妊娠馬に副黄体を形成、妊娠を維持)<br />LH用作用は弱い⇒過剰排卵誘起、卵胞発育障害の治療などに用いられる

妊娠初期の馬の子宮内膜胚で産生され、血液中に大量に出現

胎盤

胎盤性ラクトジェン

PL

糖蛋白

2200050000

妊娠黄体の維持、乳腺発育、成長促進


子宮・黄体(局所ホルモン)

プロスタグランディン

PGF2α

不飽和脂肪酸

350

黄体:黄体退行、(豚、犬で感受性低い)<br />子宮:子宮収縮



</html>

消化管ホルモン

ホルモン 分泌 作用
ガストリン 胃幽門部前庭部(洞)粘膜と十二指腸球部の腺の側壁にあるG細胞 胃の塩酸とペプシン分泌↑、胃粘膜や小腸・大腸の粘膜成長↑(栄養作用胃運動↑ インスリン分泌↑
CCK(コレシストキニン)PZ(パンクレオザイミン) 上部小腸の内分泌(Ⅰ細胞)から分泌されるだけでなく遠位回腸と結腸の神経中にも存在。十二指腸粘膜に主として糖質の分解産物 脂肪酸 ペプチドなどが触れると十二指腸粘膜内の(M)I細胞から分泌され血行を介して膵臓にいたる。 胆嚢の収縮:Oddi括約筋の収縮を抑制。酵素に富む膵外分泌↑、アルカリ性膵液の分泌を促すセクレチンの作用を増強。胃からの内容排泄抑制し、膵臓に対し栄養作用を示し、エンテロキナーゼの分泌を高め、胃幽門部 小腸 大腸の運動を促進させる。グルカゴン インスリン HClなどの分泌刺激
セクレチン 上部小腸の腺の球部に在るS細胞から分泌。十二指腸のS細胞から分泌される27個のアミノ酸から成る分子量3250のペプチドホルモンで、十二指腸粘膜に酸性の糜粥またはその他の物質が触れると分泌され血行を介して膵臓に至り、アルカリに富んだ膵液の分泌↑十二指腸粘膜に酸性の糜粥またはその他の物質が触れると分泌され血行を介して膵臓に至り、アルカリに富んだ膵液の分泌↑ 幽門括約筋、胆嚢の収縮、重炭酸塩に富む膵液の大量分泌&br;CCKの膵消化酵素分泌作用を増強し、ガストリン 胃の塩酸分泌↓&br;小腸 膵臓 腸間膜動脈の血流量を増加させ胃の血流を抑制
GIP(ブドウ糖依存性向インスリンペプチド 十二指腸および空腸粘膜のK細胞&br;十二指腸粘膜にFFA ブドウ糖などが触れると分泌され血行を介して胃液分泌 ガストリン分泌を抑制&br; 胃の運動抑制&br;インスリン分泌↑