- X大腸炎
- 馬の腸疾患の一つ。X=原因不明 の急性出血性の水様性下痢を起こす。悪臭を伴う。結構特殊な病気。
激しい出血性水様性下痢により
- 血液濃縮→出血性だが水分損失の方が優位
- 脱水→PCV(60-70%)と血清総蛋白が増加 (8-10g/dI)し,顕著な脱水による血液濃縮
- 代謝性アシドーシス
- 血液pH(7.0)および血清重炭酸塩(5-8mEq/l)は 減少し,重度の代謝性アシドーシスがみられる 。
- 血中 BUN(25-60mg/dl 以上)は増加し,ストレスによる高血糖(185 mg/dl 以上)も認められる
- 好中球の減少を伴う白血球減少症 (3000 4000/μl以下)を示す
- 治療
- 輸液→脱水の改善、重炭酸でアシドーシスを相殺
- 止血剤→出血を止める
- ステロイド→ただし免疫が下がる事を念頭に
- 原因
- 不明→急性のショック、ストレス、内毒素?
- クロストリジウム???
- 予後
悪臭シリーズ(参考に)
- 豚赤痢→悪臭のある粘血下痢便
- 豚のサルモネラ症、牛のサルモネラ症→水様性黄白~緑黄色の悪臭下痢
- 牛疫→末期には粘液,血液,偽膜を混じ悪臭を放つ
- X大腸炎(馬)→悪臭を伴う激しい出血性水様性下痢
- 悪性カタル熱→悪臭の下痢
最終更新: 2015年1月15日 (木) 23:03