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FIV
- 猫後天性免疫不全症
- feline immunodeficiency virus infection
疫学
咬傷による水平感染が考えられており、感染率は屋外飼育の雄猫に多い。 色々な感染の基礎疾患や免疫が破綻することで不利益(腫瘍など)が生じるため、除外をすべきである。
FIV
病名 |
原因 |
伝播・疫学 |
症状(臨床・病理) |
診断・類症鑑別 |
予防・治療 |
重要事項 |
その他メモ |
和名: 猫免疫不全ウイルス感染症 猫後天性免疫不全症 |
和名: 猫免疫不全ウイルス |
感染様式: 血液,唾液,精液中のウイルスが交尾やけんかの際の咬傷により伝播 |
臨床: 急性期:発熱,リンパ節腫大 無症状期:ウイルスが持続感染しているが無症状 PGL期:一部の猫では持続性全身性リンパ節症 ARC期:歯肉炎,口内炎,上部気道炎などの慢性疾患 AIDS期:免疫不全に起因する各種日和見感染または腫瘍,著しい体重減少 |
診断: PCRによるプロウイルスDNAの検出 |
予防: 米国で不活化ワクチンが開発された。日本でも2008年に販売開始。 感染猫の隔離と未感染猫の室内飼育。 |
1. 免疫不全ウイルスを原因とし,長い無症状期を経て発症 2.発症した場合は予後不良 |
潜伏期:急性期の後,数年から10年以上の無症状期 予後:免疫不全を発症した猫は数カ月以内に死亡 |
世界: 世界中 |
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日本: あり。日本での感染猫の比率は比較的高い。 |
血清学的診断: ELISA,蛍光抗体法,ウエスタンブロットによる特異抗体の検出(=ウイルス陽性) |
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英名: feline immunodeficiency virus infection |
英名: Retroviridae, Orthoretrovirinae, Lentivirus |
宿主: 猫 |
病理: リンパ節:濾胞過形成→萎縮,リンパ球の減少 |
類症鑑別: |
治療: 対症療法 |