クリエイティブ・コモンズ・ライセンス北野成昭(キタノナルアキ) 作『獣医志Wiki』はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスで提供されています。

黄色脂肪症

提供: 獣医志Wiki
移動: 案内検索

本疾患の本質は「ビタミンE欠乏症」であるが、別物として本ページで取り扱う 豚、ミンク、猫の病気である。皮下や内蔵の脂肪が固くなる。原因はVit-E欠乏症であるが、魚肉を給与しすぎたことが原因であることが多い。脂肪細胞にセロイドが沈着する。不飽和脂肪酸含有量の多いエサの多給(魚油)

動物別症状

  • 栄養性脂肪織炎もしくは汎脂肪織炎とも言われる
  • 日本の魚の生食文化から比較的国内で起こりやすい。ベテランの猫の飼い主でも安心してはいけない。
  • 全身の疼痛、食欲減退、皮下や腹腔に硬い脂肪塊、核の左方移動を伴う好中球増加による白血球増多症
  • 来院時痛みで反抗的な事があるので注意
  • 強い炎症が引き起こされているのでストレス管理は慎重に
  • 海に近い町や飼い主が漁師、もしくは猫は魚だけ食べる動物なのよと言うサザエさん的発想の時は念のために普段の食生活を聞いてください。
  • 診断は鼠蹊部の皮下から脂肪吸引して炎症像と色を確認する
  • 治療は単純でVit-Eを給仕するだけ。しかし疼痛管理と強制給仕をどれだけうまくやるかが重要である
  • 治療には時間がかかることを説明する(1ヶ月くらい?)

患母豚からの子豚で生後 2週より食欲不振・振戦、下痢、後躯麻症、起立不能→神経症状→致死的

ミンク

軽度の運動障害、毛皮品質が著しく低下