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カテゴリ:行動治療薬

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行動治療薬について

  • 人の精神疾患の様に明らかになっていない部分は多いが、臨床学的に問題行動治療に対して使用する薬を指すことが多い。
  • また獣医師として行動治療を十分理解することは、近年ペットが捨てられる問題において動物の(人の生活においての)問題行動を治療する事にとても重要な意味をもつと思います。
  • 問題行動が起こる前にできるだけ病院でパピークラスなどをして飼い主さんを教育してあげましょう。
  • 行動治療薬を使う前に以下の三点を明確にする
    • 飼い主がなにを問題として捉えているか
    • 疾患からきている行動もあるため臨床検査と病歴のチェックをする
    • 行動の原因がなにかを理解する
  • 行動治療薬を使わないでも良いように獣医師は知恵をしぼり飼い主さんの悩みや家庭の事情を聞いて解決して頂くようにお願いいたします。

行動治療における手法

馴化

  • 氾濫法
  • 系統的脱感作

条件づけ

  • 古典的条件づけ→2つの特定の刺激を同時に与えると、片方だけの刺激だけでも反応が起こる
  • オペラント条件づけ→ある行動に対して報酬(ポジティブ)を与えるとその行動が強化される
  • 消去法→条件づけられた行動を強化させないことで反応がしなくなること
  • 逆条件づけ→系統的脱感作と同時に行われる事が多いが、原付の音が怖い犬に原付の音を低い音量で聞かせて報酬を与える、少しずつ音量を上げていき報酬を与えると原付の音に対して恐怖感が脱感作されていくなど

  • 遠隔罰
  • 社会罰

罰と罪

飼い主がよくやる行動治療のなかに(おそらく一般書籍でそうかいてるのだと思いますが)

  • マズルをつかむ
  • 仰向けにさせて無抵抗にさせる
  • 体罰?
  • 等々

をする方がいますが罰は罪です。行動を治療するために正しい行動をさせて問題行動を起こさせない状況や環境を作ってあげることが大切です。 環境修正

猫の問題行動治療の手法(上記の補足)

環境修正

  • 三次元的な生活空間
  • 生活場所の制限
  • 猫のトイレの個数、砂の素材、トイレの形や臭いや場所の検討
  • 爪研ぎ場所の提供
  • 他の猫との隔離(仲が良くても)
  • おもちゃ
  • オーナーのライフスタイルの変更

薬物療法

抗不安薬

ベンゾジアゼピン系抗不安薬

三環系抗うつ薬(TCA)

連続投与期間を必ず守ること。

セロトニン1A受容体作動薬

選択的セトトニン再取り込み阻害薬(SSRI)

本薬剤は効果発現まで時間がかかる

マンガで分かる心療内科・精神科in池袋 第20回「抗うつ薬って、どうして効くの?~SSRI」 | ゆうメンタルクリニック 池袋東口院

その他

エキゾチックアニマルの行動治療

ナルトレキソン

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