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アフリカ豚コレラ
農林水産省/アフリカ豚コレラについて |
病名 |
原因 |
伝播・疫学 |
症状(臨床・病理) |
診断・類症鑑別 |
予防・治療 |
重要事項 |
その他メモ |
和名: アフリカ豚コレラ |
和名: アフリカ豚コレラウイルス |
感染様式: ダニの吸血による媒介,厨芥を介した経口感染,豚の間での接触感染 |
臨床: 豚コレラの症状に類似 |
診断: 脾,肝,リンパ節の凍結切片について蛍光抗体法。 血液,脾リンパ節,肝乳剤を初代豚白血球培養細胞や骨髄培養細胞に接種し,赤血球吸着反応を行う。 豚コレラ免疫豚への接種,PCR。 |
予防: 徹底した摘発・淘汰方式 |
1.海外悪性伝染病 2.豚コレラとの類症鑑別 3.検疫で侵入防止 |
潜伏期:急性型:2~6日 亜急性型:7~9日 予後:急性型では死亡率100% 亜急性型では死亡率30~70% 慢性型では死亡率は低い。 |
世界: 現在常在している国はサハラ砂漠以南のアフリカ諸国およびイタリアのサルジニア島。過去にイベリア半島,ヨーロッパ,中南米地域に拡散していたが,現在はそれらの地域からの発生報告はない。 |
急性・亜急性: 豚コレラに類似。40~42℃の発熱,呼吸困難,皮膚のチアノーゼ,後躯違和,便秘または血便,流産。 |
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日本: なし |
慢性: 軽い発熱,食欲不振,肺炎症状,関節炎,皮膚の潰瘍,高ガンマグロブリン血症。 |
血清学的診断: 経過の長い例では抗体の検出。 間接蛍光抗体法,ELISA,ウェスタンブロット。 |
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英名: African swine fever |
英名: Asfarviridae,Asfivirus |
宿主: 豚,いのしし レゼルボア: イボイノシシ,ヤブイノシシ,カワイノシシでは不顕性感染(レゼルボア) |
病理: 急性・亜急性:豚コレラに類似しているが程度が激しい。全身の出血性病変,小血管上皮細胞の充血,血栓,リンパ節の腫大と出血,時に脾腫,心嚢水増量,非化膿性脳炎。 慢性型:心外膜炎・関節炎・間質性肺炎・壊死性皮膚炎・腎炎。 |
類症鑑別: 豚コレラ |
治療: 患畜,疑似患畜とも直ちに殺処分 |