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マンソン裂頭条虫
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目次
マンソン裂頭条虫Spirometra erinaceieuropaei
マンソン孤虫症とは幼虫は人の体内では成熟せず、プレロセルコイドとして皮下織や筋肉内を移行する場合であり、マンソン裂頭条虫症とは区別する。
病原体
マンソン裂頭条虫 (Spirometra erinaceieuropaei)のプレロセルコイド
疫学
病原巣:猫・犬、その他の肉食動物 感染源:へビ ・ カエノレ ・ イノシシ ・ 鶏など第 2 中間宿主。 感染経路:人への感染:中間宿主の生食 。
症状
皮下寄生で移動性浮腫または腫瘤
診断
移動性の腫溜があれば本症を疑う 。
予防
- 鶏肉の充分な加熱、生食を避ける 。
- ヘビ料理・トリのささみから感染することがある
治療
- マンソン孤虫症
- 有効な駆虫薬はない 。
- マンソン裂頭条虫症
- 硫酸パロモマイシン・ビチオノール ・ プラジクアンテルが使用される 。
- ブラジカンテル(ドロンシット)
マンソン孤虫症
寄生虫のライフサイクルにて幼虫系である前擬尾虫または擬尾虫を中間宿主ごと摂取した場合異なるライフステージを摂取することになり成虫とはならずプレロセルコイド(plerocercoid)のまま留まって、 皮下などに腫瘤や炎症を誘発する。脳内で起こった場合は神経症状がおこる(下のニュース参照)
待機宿主
ヘビ、鳥類、哺乳類(キツネ、イタチ、猫、豚、猪、ネズミ、人など)
中 間 宿 主
第 1:ケンミジンコ、第 2:カエル他
第一中間宿主がケンミジンコ(語呂)
ケンちゃんが学校でま○こした
- ケンミジンコ
- 顎口虫
- マンソン裂頭条虫
- 広節裂頭条虫
ニュース
英国男性の脳内に4年間寄生したマンソン裂頭条虫
英医学研究支援団体Wellcome TrustのSanger Institute(研究所)によるとマンソン裂頭条虫の寄生の報告がされた。男性は生存し今後の治療のための研究のためゲノム解析がなされる。
Brain-dwelling worm in UK man's head sequenced - Wellcome Trust Sanger Institute |