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家きんのマイコプラズマ滑膜炎

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  • 本来の定着部位は呼吸器であり、通常は不顕性であるが、何らかの要因により関節に移行して発病する 。
  • 鶏群聞の伝播は病原を含む塵挨などの空気感染
  • 感染種鶏から初生雛への介卵垂直感染


病名

原因

伝播・疫学

症状(臨床・病理)

・診断

・グラム染色性

・類症鑑別

予防・治療

重要事項

その他メモ

和名:

家きんのマイコプラズマ滑膜炎(鶏マイコプラズマ病)

和名:

感染様式:

接触感染、気道感染、介卵感染

臨床:

4~12週齢の育成期に多発

通常は不顕性だが、何らかの要因により関節に移行して発病

跛行、肉冠の退色、発育遅延、羽毛の逆立ち、沈鬱、脱水、痩削

混合感染やストレスが重なると、コリーザ(鼻かぜ)、咳、くしゃみ、異常呼吸 音など呼吸器症状を発現 

コリーザ症状としては、眼嵩下洞炎による顔面の腫脹、流 涙、結膜炎、鼻汁の流出など

診断:

NAD を添加した Hayflic 培地または Frey 培地に、眼寓下洞や気嚢の惨出液を階段希釈し接種、 37℃ 、微好気条件下で 2~5 日間培養する 分離されたマイコプ ラズマは血清学的に同定する。急性期の関節内惨出物から菌分離・同定。血清学的診断は急速凝集反応、HI反応


予防:

呼吸器性マイコプラズマ症の予防を徹底

SPF 種鶏群由来の雛を導入、清浄な無窓鶏舎で飼育、種卵の薬浴や加熱処理により垂直感染を防ぐ。


予後:

トレリオウイルスが混合感染すると関節病変が重篤化

ワクチンはM.synoviaeあり

世界:

世界各地で発生

日本:

あり

グラム染色性:

英名:

英名:

Mycoplasma synoviae

M.gallisepticum

宿主:

鶏、七面鳥

病理:

関節、滑膜腔、胸骨稜滑液嚢にクリームないし灰白色の粘稠惨出物貯留組織学的には滑膜、腱鞘に偽好酸球の浸潤を伴う水腫が主体

類症鑑別:

治療:

抗菌薬(マクロライド系)の投与