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「ラパポート培地」の版間の差分

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-トリプトン        5 g
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*トリプトン        5 g
-塩化ナトリウム      8 g
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*塩化ナトリウム      8 g
-リン酸1カリウム     1.6 g
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*リン酸1カリウム     1.6 g
-塩化マグネシウム(無水) 20.3 g
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*塩化マグネシウム(無水) 20.3 g
-マラカイトグリーン    0.12 g
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*マラカイトグリーン    0.12 g
-pH5.6±0.2
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*pH5.6±0.2

2014年12月21日 (日) 17:22時点における最新版

サルモネラ増菌培地

ラパポート培地(Rappaport Broth)

サルモネラ増殖用

詳細

食品,糞便など汚染の著しい検査材料からのSalmonellaの選択的増菌をはじめ,飲料水や調理室などの拭き取り材料からのSalmonellaの選択的増菌に適している. 本培地は,食品,糞便など食中毒由来のSalmonellaの増菌培地として優れた性能をもち,セレナイト培地や,ハーナ・テトラチオン酸塩培地などに比べて,特に選択性の上で優れた培地である。乳・乳製品中のSalmonellaの増菌培地としてラパポート培地およびハーナ・テトラチオン酸塩培地が検査材料中の共存菌数の多少やSalmonellaの菌型などにかかわりなく相対的に優れていること,ラパポート培地およびハーナ・テトラチオン酸塩培地に比し,EEMブイヨンおよびSBGスルファ培地は劣るといわれている。本培地はSalmonellaの選択性に優れており,これはマラカイトグリーンとマグネシウムの選択作用による。塩化マグネシウムは脱水作用をもち,乾燥に弱い大腸菌(Escherichia coli)や赤痢菌(Shigella)などSalmonella以外の腸内細菌(Enterobacteriaceae)の増殖を阻止する。また,マラカイトグリーンはSalmonellaの強力な選択剤で,それ以外の腸内細菌はもちろん,グラム陽性菌の発育を強く抑制する。しかし,マラカイトグリーンが加えられているために,チフス菌やパラチフスA菌などのチフス症に関係のある一部のSalmonellaは増殖を阻止され, したがってこれらの菌の増菌には適さない。

組成(精製水1リットルあたり)

  • トリプトン        5 g
  • 塩化ナトリウム      8 g
  • リン酸1カリウム     1.6 g
  • 塩化マグネシウム(無水) 20.3 g
  • マラカイトグリーン    0.12 g
  • pH5.6±0.2