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*'''多発性骨髄腫'''→骨髄のPCRでBリンパ球のクローン性増殖があるなら使用する価値がある
 
*'''多発性骨髄腫'''→骨髄のPCRでBリンパ球のクローン性増殖があるなら使用する価値がある
*リンパ腫
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*リンパ腫→<sub>猫のLarge granular lymphocyte lymphomaの治療法と予後についての回顧的研究 久保田早苗,金本英之,福島建次郎,高橋 雅,藤野泰人,大野耕一,辻本 元 (東京大学獣医内科学教室)</sub>
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**リンパ節傍皮質(T領域)リンパ腫(T ゾーンリンパ腫 :TZL)→<sub>四国動物医療センター 入江充洋先生</sub>
 
*赤芽球癆
 
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**各動物種の補足事項
 
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化学分解により不活性型へ
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*ロイシンなど一部のアミノ酸輸送システムと機能を共有しているため、食事と一緒に摂取することで取り込みが抑えられてしまう→だから空腹時に投与
 
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クロラムブシルより副作用が強い(気がする)
 
クロラムブシルより副作用が強い(気がする)

2016年4月5日 (火) 23:00時点における版

  • アザチオプリンの代用薬。
  • クロラムブシルは国内未発売のため代用される
  • ステロイドと併用して使用することが多い

薬品名

メルファラン

商品名

  • アルケラン錠

適応

  • 多発性骨髄腫→骨髄のPCRでBリンパ球のクローン性増殖があるなら使用する価値がある
  • リンパ腫→猫のLarge granular lymphocyte lymphomaの治療法と予後についての回顧的研究 久保田早苗,金本英之,福島建次郎,高橋 雅,藤野泰人,大野耕一,辻本 元 (東京大学獣医内科学教室)
    • リンパ節傍皮質(T領域)リンパ腫(T ゾーンリンパ腫 :TZL)→四国動物医療センター 入江充洋先生
  • 赤芽球癆

薬の作用機序

DNAのアルキル化

薬用量

動物種 薬用量 注意項目
0.1mg/kg sidを10日間
以後0.05mg/kg sid
ステロイド(0.5mg/kg)併用
1.5mg/m2sidを10日間
以後隔日
ステロイド(30mg/m2~4mg/kg)
mg/kg
  • 動物種ごと
    • 各動物種の補足事項

注意事項

  • 空腹時に投与

毒性

骨髄抑制(最下点が遅く4~6週間後)

代謝

  • 化学分解により不活性型へ
  • ロイシンなど一部のアミノ酸輸送システムと機能を共有しているため、食事と一緒に摂取することで取り込みが抑えられてしまう→だから空腹時に投与

その他

クロラムブシルより副作用が強い(気がする)