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[[category:寄生虫]]<html><a href="https://www.flickr.com/photos/geshtalt/15726676289" title="021 マンソン裂頭条虫 by naruaki kitano, on Flickr"><img src="https://farm8.staticflickr.com/7578/15726676289_376fe3f132_n.jpg" width="320" height="183" alt="021 マンソン裂頭条虫"></a></html>
 
== マンソン裂頭条虫Spirometra erinaceieuropaei ==
 
== マンソン裂頭条虫Spirometra erinaceieuropaei ==
 
マンソン孤虫症とは幼虫は人の体内では成熟せず、プレロセルコイドとして皮下織や筋肉内を移行する場合であり、マンソン裂頭条虫症とは区別する。
 
マンソン孤虫症とは幼虫は人の体内では成熟せず、プレロセルコイドとして皮下織や筋肉内を移行する場合であり、マンソン裂頭条虫症とは区別する。
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;マンソン裂頭条虫症:硫酸パロモマイシン・ビチオノール ・ プラジクアンテルが使用される 。
 
;マンソン裂頭条虫症:硫酸パロモマイシン・ビチオノール ・ プラジクアンテルが使用される 。
 
*ブラジカンテル(ドロンシット)
 
*ブラジカンテル(ドロンシット)
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== マンソン孤虫症 ==
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寄生虫のライフサイクルにて幼虫系である前擬尾虫または擬尾虫を中間宿主ごと摂取した場合異なるライフステージを摂取することになり成虫とはならずプレロセルコイド(plerocercoid)のまま留まって、 皮下などに腫瘤や炎症を誘発する。脳内で起こった場合は神経症状がおこる(下のニュース参照)
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== 待機宿主 ==
 
== 待機宿主 ==
 
ヘビ、鳥類、哺乳類(キツネ、イタチ、猫、豚、猪、ネズミ、人など)
 
ヘビ、鳥類、哺乳類(キツネ、イタチ、猫、豚、猪、ネズミ、人など)
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== 中 間 宿 主 ==
 
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  第 1:ケンミジンコ、第 2:カエル他
 
  第 1:ケンミジンコ、第 2:カエル他
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== ニュース ==
 
== ニュース ==
 
=== 英国男性の脳内に4年間寄生したマンソン裂頭条虫 ===
 
=== 英国男性の脳内に4年間寄生したマンソン裂頭条虫 ===
英医学研究支援団体Wellcome TrustのSanger Institute(研究所)によるとマンソン裂頭条虫の�寄生の報告がされた。男性は生存し今後の治療のための研究のためゲノム解析がなされる
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英医学研究支援団体Wellcome TrustのSanger Institute(研究所)によるとマンソン裂頭条虫の寄生の報告がされた。男性は生存し今後の治療のための研究のためゲノム解析がなされる。
 
<html><table border="0"><td valign="top" width="600"><a href="http://www.sanger.ac.uk/about/press/2014/141121.html" target="_blank">Brain-dwelling worm in UK man's head sequenced - Wellcome Trust Sanger Institute</a><div style="font-size: 80%;"><br><span style="color: #808080;font-size: 80%;"></span></div></td><td valign="top" width="90"><a href="http://www.sanger.ac.uk/about/press/2014/141121.html" target="_blank"><img border="0" src="http://capture.heartrails.com/90x60/shadow?http://www.sanger.ac.uk/about/press/2014/141121.html" alt="" width="90" height="60" /></a></td></table></html>
 
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[https://www.flickr.com/gp/geshtalt/qtqE0B 魚拓]
 
[https://www.flickr.com/gp/geshtalt/qtqE0B 魚拓]
 
 
 この条虫が寄生すると、弧虫症(スパルガヌム症)といって体の組織が炎症を起こす。脳に寄生された場合には、発作や記憶障害、頭痛などをもたらす可能性がある。人間へは、この条虫が寄生する湖沼性の小さな甲殻類や生のカエル、爬虫類の肉を食べてしまったり、目の痛みを抑える中国の民間療法で生のカエルを湿布薬として用いたりして感染するという。
 

2014年11月30日 (日) 20:48時点における最新版

021 マンソン裂頭条虫

マンソン裂頭条虫Spirometra erinaceieuropaei

マンソン孤虫症とは幼虫は人の体内では成熟せず、プレロセルコイドとして皮下織や筋肉内を移行する場合であり、マンソン裂頭条虫症とは区別する。

病原体

マンソン裂頭条虫 (Spirometra erinaceieuropaei)のプレロセルコイド

疫学

病原巣:猫・犬、その他の肉食動物 感染源:へビ ・ カエノレ ・ イノシシ ・ 鶏など第 2 中間宿主。 感染経路:人への感染:中間宿主の生食 。

症状

皮下寄生で移動性浮腫または腫瘤

診断

移動性の腫溜があれば本症を疑う 。

予防

  • 鶏肉の充分な加熱、生食を避ける 。
  • ヘビ料理・トリのささみから感染することがある

治療

マンソン孤虫症
有効な駆虫薬はない 。
マンソン裂頭条虫症
硫酸パロモマイシン・ビチオノール ・ プラジクアンテルが使用される 。
  • ブラジカンテル(ドロンシット)

マンソン孤虫症

寄生虫のライフサイクルにて幼虫系である前擬尾虫または擬尾虫を中間宿主ごと摂取した場合異なるライフステージを摂取することになり成虫とはならずプレロセルコイド(plerocercoid)のまま留まって、 皮下などに腫瘤や炎症を誘発する。脳内で起こった場合は神経症状がおこる(下のニュース参照)

待機宿主

ヘビ、鳥類、哺乳類(キツネ、イタチ、猫、豚、猪、ネズミ、人など)

中 間 宿 主

第 1:ケンミジンコ、第 2:カエル他

第一中間宿主がケンミジンコ(語呂)

ケンちゃんが学校でま○こした
  • ケンミジンコ
  • 顎口虫
  • マンソン裂頭条虫
  • 広節裂頭条虫

ニュース

英国男性の脳内に4年間寄生したマンソン裂頭条虫

英医学研究支援団体Wellcome TrustのSanger Institute(研究所)によるとマンソン裂頭条虫の寄生の報告がされた。男性は生存し今後の治療のための研究のためゲノム解析がなされる。

Brain-dwelling worm in UK man's head sequenced - Wellcome Trust Sanger Institute

魚拓