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ボツリヌス菌
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ボツリヌス菌(C.botulinum)
- 腸管内で増殖する
- 神経毒による呼吸麻痺を起こす
- ボツリヌス毒素は末梢神経に作用し、神経伝達物質の遊離を阻害することにで弛緩性麻痺を起こす
- 低温菌である
- 神経毒により→瞳孔散大、複視、嚥下困難、咽頭麻痺(弛緩性)で呼吸困難
ボツリヌストキシン(ボツリヌス毒←和名特にないが便宜上記載)
- 50pgで致死量となるたんぱく質毒で、毒自体は神経毒・無毒部分・凝集成分から構成されているタンパク質である
- アセチルコリンの伝達を阻害する(Caの働きを抑えるため)
- 末梢神経毒性しか示さない
- よくある誤解だが破傷風もボツリヌスもBBBを通過しない、よって末梢神経毒性しか示さない。しかし破傷風菌は逆軸索流によって中枢神経へと到達する。
乳児ボツリヌス
- はちみつを介して芽胞が経口摂取され、常在細菌がいない乳幼児の腸管内で発芽して発症する。
- SIDSの一つ
- 八ヶ月齢以下に限る
ボツリヌス菌まとめ
細菌名 |
重要事項 |
性状 |
グラム染色性・通気性 |
診断・類症鑑別 |
CO |
OFテスト |
その他メモ |
和名: ボツリヌス菌 |
食餌性ボツリヌス症 創傷性ボツリヌス症 乳児ボツリヌス症 |
芽胞:+ 楕円形 |
グラム陽性・偏性嫌気性菌 |
診断: 血清学的診断: 類症鑑別: |
カタラーゼ: |
F (参考) O:糖を酸化 F:糖を発酵 |
Ⅰ群:120℃4 分以上の加熱で死滅 乳児ボツリヌスは一群が多い Ⅱ群:熱抵抗性低くく毒素は 80℃20分の加熱また は 1~2 分の煮沸で失活 4群のうち1-2群が人に発症する 欧州産ソーセージ、いずし、 缶詰めの様な嫌気的条件の保存食に注意 卵黄加 C W培地・卵黄加 GAM培地 |
鞭毛: |
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英名: Clostridium botulinum |
莢膜: |
オキシダーゼ: |
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血液寒天培地: β |