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「ピルビン酸キナーゼ欠乏症」の版間の差分

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;ピルビン酸キナーゼ(PK)欠乏症:RBCは解糖系でATPをゲットするが、PK欠乏でエネルギーの確保ができず溶血が起こる。常染色体劣性遺伝する。
 
;ピルビン酸キナーゼ(PK)欠乏症:RBCは解糖系でATPをゲットするが、PK欠乏でエネルギーの確保ができず溶血が起こる。常染色体劣性遺伝する。
[[ソマリ]]や[[シャム]]に好発
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*猫だと[[ソマリ]]や[[シャム]]に好発。遺伝的なのだがDNAスプライシングのミスによってPK活性が低下して発症。
有棘赤血球、連銭赤血球
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*犬はどの犬種でも起こりうるだろう
 
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*犬も猫も慢性的貧血状態であるためオーナーが病気に気付いていないケースがある。
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*塗抹上では有棘赤血球、連銭赤血球が見られる(別に特異的ではないんだが)
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*貧血、骨硬化症、骨髄線維症が同時に起こっているときに本症を疑う
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**猫は骨硬化症起こらない
 
;骨髄線維症:「骨髄中の線維芽細胞・骨芽細胞」が慢性刺激で増殖、骨髄腔内繊維様置換、造血系、前駆細胞と入れ替わる(FeLV、ピルビン酸キナーゼ欠乏症)
 
;骨髄線維症:「骨髄中の線維芽細胞・骨芽細胞」が慢性刺激で増殖、骨髄腔内繊維様置換、造血系、前駆細胞と入れ替わる(FeLV、ピルビン酸キナーゼ欠乏症)
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== 治療 ==
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;犬:脾摘と骨髄移植
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;猫:脾摘が貧血の程度を改善することがある

2014年12月15日 (月) 04:10時点における最新版

ピルビン酸キナーゼ(PK)欠乏症
RBCは解糖系でATPをゲットするが、PK欠乏でエネルギーの確保ができず溶血が起こる。常染色体劣性遺伝する。
  • 猫だとソマリシャムに好発。遺伝的なのだがDNAスプライシングのミスによってPK活性が低下して発症。
  • 犬はどの犬種でも起こりうるだろう
  • 犬も猫も慢性的貧血状態であるためオーナーが病気に気付いていないケースがある。
  • 塗抹上では有棘赤血球、連銭赤血球が見られる(別に特異的ではないんだが)
  • 貧血、骨硬化症、骨髄線維症が同時に起こっているときに本症を疑う
    • 猫は骨硬化症起こらない
骨髄線維症
「骨髄中の線維芽細胞・骨芽細胞」が慢性刺激で増殖、骨髄腔内繊維様置換、造血系、前駆細胞と入れ替わる(FeLV、ピルビン酸キナーゼ欠乏症)

治療

脾摘と骨髄移植
脾摘が貧血の程度を改善することがある