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「カテゴリ:抗てんかん薬」の版間の差分
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第一選択薬とは違う | 第一選択薬とは違う | ||
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== 定常状態到達時間 == | == 定常状態到達時間 == | ||
| − | レベチラセタム>ゾニサミド>フェノバール>>>>>臭化カリウム | + | 薬を飲み始めてから薬の血液中の濃度が安定するまでの時間 |
| − | 副作用 | + | レベチラセタム(1hr)>ゾニサミド(3~5day)>フェノバール(14day)>>>>>臭化カリウム(3-~4month) |
| + | 薬物動態的な観点からレベチラセタムは定常状態に到達しない可能性がある | ||
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フェノバール>臭化カリウム>ゾニサミド>レベチラセタム | フェノバール>臭化カリウム>ゾニサミド>レベチラセタム | ||
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== [[フェノバルビタール]] == | == [[フェノバルビタール]] == | ||
| − | 有効血中濃度:12〜34μg/dl→できれば30位に維持をする。35をオーバーすると肝毒性が出やすい | + | *色々な薬と相互作用を起こしやすく、頻繁なモニタリングが必要 |
| − | モニタリングをしっかりする | + | *有効血中濃度:12〜34μg/dl→できれば30位に維持をする。35をオーバーすると肝毒性が出やすい |
| − | 使用して完全抑制するのは85%くらい | + | *モニタリングをしっかりする |
| − | KBrは50%位が完全抑制される | + | *抗てんかんの効果が高い |
| − | フェノバルビタールを増強する薬 | + | *持続的な副作用(多飲多尿、肥満経口、鎮静など)が起こる |
| − | P450を抑制する? | + | *犬では酵素誘導のために血中濃度の変動が大きく、頻繁な血中濃度測定が必要 |
| + | *使用して完全抑制するのは85%くらい | ||
| + | *KBrは50%位が完全抑制される | ||
| + | *フェノバルビタールを増強する薬 | ||
| + | *P450を抑制する? | ||
== [[臭化カリウム]] == | == [[臭化カリウム]] == | ||
| − | 副作用は初期はフェノバルビタールが出やすいが、臭化カリウムは後になってから出やすい | + | *副作用は初期はフェノバルビタールが出やすいが、臭化カリウムは後になってから出やすい |
| − | 3ヶ月くらいかけて血液中の有効濃度になる。 | + | *3ヶ月くらいかけて血液中の有効濃度になる。 |
| − | + | *空腹時の投与を避ける | |
| − | SIDでオッケー | + | *肝臓で代謝されない→肝機能低下例(犬)に使用可能 |
| − | 空腹時の投薬はさける | + | *1日 1 回投与が可能 |
| + | *負荷投与しない場合は、定常状態到達まで長期を要する | ||
| + | *体内に入る塩分量(CL)の変化により、血中濃度が変化する | ||
| + | *猫では使用不可 | ||
| + | *SIDでオッケー | ||
| + | *空腹時の投薬はさける | ||
== [[フェルバメート]] == | == [[フェルバメート]] == | ||
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== [[トピラメート]] == | == [[トピラメート]] == | ||
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| − | 犬でよく検討されている薬だが、猫も使用オッケー。 | + | *犬でよく検討されている薬だが、猫も使用オッケー。 |
| − | 2015年度現在ではファーストラインになりつつある | + | *2015年度現在ではファーストラインになりつつある |
| + | *日本で初めてかつ唯一の動物(犬)用 AED として承認されたコンセーブ錠® が存在する ・安全域が広い | ||
| + | *PB や KBr でよくみられる副作用(鎮静、多食、多飲)がほとんどない | ||
| + | *PB と比較して肝への負担が少ない | ||
| + | *尿がアルカリ性へ、体が酸性へ傾く可能性がある | ||
| + | *稀な副作用に関しては、今後の使用経験の蓄積が待たれる | ||
| + | *PB との併用時は、ZNS の増量が必要 | ||
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フェノバルビタールが一番副作用ある | フェノバルビタールが一番副作用ある | ||
| + | == 状況別処方例 == | ||
肝臓が気になる子には | 肝臓が気になる子には | ||
臭化カリウム→レベチラセタム→ゾニサミド | 臭化カリウム→レベチラセタム→ゾニサミド | ||
| + | 肥満の子の場合 | ||
| + | お金がかけられない場合 | ||
| + | 生活が不規則なオーナーの場合 | ||
| + | 不特定の食べ物を摂取している動物の場合 | ||
発作の種類 | 発作の種類 | ||
焦点性発作 | 焦点性発作 | ||
2015年4月10日 (金) 18:46時点における最新版
- 抗てんかん薬(AED
- AntiEpileptic Drug):
抗てんかん薬→できれば単剤で管理できればよいが、マルチモーダルに薬剤を選択する場合もある。
- 参考ページ→てんかん
目次
1st ラインのAEDと2ndの違い
- 1stラインは以下の用件を満たしていることが望ましい
- 単剤使用で十分有効
- 副作用が少ない→合併症や既往歴も考える必要性がある
- 安価で(主にオーナーの利便的な観点から)使用しやすい
ファーストラインのAED
第一選択薬とは違う 単剤で使用でき副作用が低く安価である 有効性や定常状態到達しやすい
- フェノバール
- 臭化カリウム
- ゾニサミド
早く効かせたいなら早く定常状態になる薬を選ぶ 2ndライン LEV→ファーストラインとして使うことも可能だが一日三回使用する必要。日本では比較的薬 ガバペンチン フェルバメート
単剤で不十分な薬
定常状態到達時間
薬を飲み始めてから薬の血液中の濃度が安定するまでの時間 レベチラセタム(1hr)>ゾニサミド(3~5day)>フェノバール(14day)>>>>>臭化カリウム(3-~4month)
薬物動態的な観点からレベチラセタムは定常状態に到達しない可能性がある
副作用
フェノバール>臭化カリウム>ゾニサミド>レベチラセタム
発作型
フェノバルビタール
- 色々な薬と相互作用を起こしやすく、頻繁なモニタリングが必要
- 有効血中濃度:12〜34μg/dl→できれば30位に維持をする。35をオーバーすると肝毒性が出やすい
- モニタリングをしっかりする
- 抗てんかんの効果が高い
- 持続的な副作用(多飲多尿、肥満経口、鎮静など)が起こる
- 犬では酵素誘導のために血中濃度の変動が大きく、頻繁な血中濃度測定が必要
- 使用して完全抑制するのは85%くらい
- KBrは50%位が完全抑制される
- フェノバルビタールを増強する薬
- P450を抑制する?
臭化カリウム
- 副作用は初期はフェノバルビタールが出やすいが、臭化カリウムは後になってから出やすい
- 3ヶ月くらいかけて血液中の有効濃度になる。
- 空腹時の投与を避ける
- 肝臓で代謝されない→肝機能低下例(犬)に使用可能
- 1日 1 回投与が可能
- 負荷投与しない場合は、定常状態到達まで長期を要する
- 体内に入る塩分量(CL)の変化により、血中濃度が変化する
- 猫では使用不可
- SIDでオッケー
- 空腹時の投薬はさける
フェルバメート
ガバペンチン
トピラメート
ゾニサミド
- 犬でよく検討されている薬だが、猫も使用オッケー。
- 2015年度現在ではファーストラインになりつつある
- 日本で初めてかつ唯一の動物(犬)用 AED として承認されたコンセーブ錠® が存在する ・安全域が広い
- PB や KBr でよくみられる副作用(鎮静、多食、多飲)がほとんどない
- PB と比較して肝への負担が少ない
- 尿がアルカリ性へ、体が酸性へ傾く可能性がある
- 稀な副作用に関しては、今後の使用経験の蓄積が待たれる
- PB との併用時は、ZNS の増量が必要
レベチラセタム
TID 高価
ラモトリジン
ベンゾジアゼピン
抗てんかん薬同士の相互作用
一生飲み続ける薬だからよく理解しておく フェノバルビタールが一番副作用ある
状況別処方例
肝臓が気になる子には 臭化カリウム→レベチラセタム→ゾニサミド 肥満の子の場合 お金がかけられない場合 生活が不規則なオーナーの場合 不特定の食べ物を摂取している動物の場合
発作の種類 焦点性発作