(ページの作成:「;LHサージ(えるえいちさーじ、LH surge):黄体形成ホルモン(LH)が一過性に放出される現象。LHサージは排卵直前の大きさのグ...」) |
細 |
||
(同じ利用者による、間の1版が非表示) | |||
行1: | 行1: | ||
− | ;LHサージ(えるえいちさーじ、LH surge): | + | ;LHサージ(えるえいちさーじ、LH surge):黄体形成[[ホルモン]](LH)が一過性に放出される現象。LHサージは排卵直前の大きさのグラーフ卵胞の卵母細胞の成熟分裂を再開させ、排卵を引き起こす。 |
#GnRHのパルス状分泌に対応してLHのパルス状分泌が起こる。 | #GnRHのパルス状分泌に対応してLHのパルス状分泌が起こる。 | ||
#卵胞発育と性ステロイドの合成が促進→血中エストロジェン濃度が上昇 | #卵胞発育と性ステロイドの合成が促進→血中エストロジェン濃度が上昇 | ||
行9: | 行9: | ||
*ヒツジでは26時間 | *ヒツジでは26時間 | ||
*ラット、マウスでは10-12時間<br />で排卵する。<br />交尾排卵動物であるネコでは、交尾刺激によりLHサージが起こり、LHサージ後<br /> | *ラット、マウスでは10-12時間<br />で排卵する。<br />交尾排卵動物であるネコでは、交尾刺激によりLHサージが起こり、LHサージ後<br /> | ||
− | *猫は24-30時間<br /> | + | *猫は24-30時間<br />で排卵が起こる。性腺刺激[[ホルモン]]放出[[ホルモン]](GnRH)およびエストロゲンの''正のフィードバック作用''によりLHサージは引き起こされる。GnRHは下垂体前葉に作用してLHおよび卵胞刺激[[ホルモン]](FSH)の分泌を促進する。LHとFSHは共同して胞状卵胞を成熟させ、卵胞上皮細胞におけるエストロゲンの合成、分泌を促進する。エストロゲンは視床下部におけるGnRHの分泌を促進するとともにGnRHに対する下垂体の感受性を高める。 |
+ | |||
+ | [[Category:繁殖学]] |
2015年1月18日 (日) 20:46時点における最新版
- LHサージ(えるえいちさーじ、LH surge)
- 黄体形成ホルモン(LH)が一過性に放出される現象。LHサージは排卵直前の大きさのグラーフ卵胞の卵母細胞の成熟分裂を再開させ、排卵を引き起こす。
- GnRHのパルス状分泌に対応してLHのパルス状分泌が起こる。
- 卵胞発育と性ステロイドの合成が促進→血中エストロジェン濃度が上昇
- 高濃度のエストロジェンがLHサージを誘起
- LHサージにより排卵が誘起
LHサージ後どれくらいで排卵するか
- ウシでは25-30時間
- ブタでは40時間
- ヒツジでは26時間
- ラット、マウスでは10-12時間
で排卵する。
交尾排卵動物であるネコでは、交尾刺激によりLHサージが起こり、LHサージ後 - 猫は24-30時間
で排卵が起こる。性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)およびエストロゲンの正のフィードバック作用によりLHサージは引き起こされる。GnRHは下垂体前葉に作用してLHおよび卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌を促進する。LHとFSHは共同して胞状卵胞を成熟させ、卵胞上皮細胞におけるエストロゲンの合成、分泌を促進する。エストロゲンは視床下部におけるGnRHの分泌を促進するとともにGnRHに対する下垂体の感受性を高める。