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腎臓生理学

47 バイト除去2016年2月16日 (火) 16:29
== クリアランス ==
;クリアランス|:クリアランスとはある物質を尿中に完全に排泄するのに必要な腎血漿流量のこと。
== 腎血漿流量 ==
;腎血漿流量:濾過および分泌に関与した血漿流量のこと。腎を一回循環する間に糸球体での濾過と尿細管からの分泌によって尿中に完全に排泄される物質(パラアミノ馬尿酸;PAH)のクリアランスである
== GFR(糸球体濾過量) ==
;GFR|:分泌も再吸収もされず、濾過のみで排泄される物質のクリアランス。 つまり腎血漿流量のうち糸球体から濾過されて尿細管に出る量(/分)をあらわす。GFRの測定に利用可能な物質の性質
*自由に濾過される
*尿細管で分泌も再吸収もされない
*無毒
*GFRに影響しない
*血漿および尿中の濃度が容易 &br;に測定可能 例:イヌリン、クレアチニン(ヒト、ラットでは再吸収や排泄があるために正確にGFRを反映しない)
== RPF ==
;RPF|:腎血漿流量(RPF)を(1-Ht*)で割ったもの。 *Ht; ヘマトクリット(%→Htが牛で34%なら0.34に換算)
== 選択的透過能 ==
;選択的透過能|:毛細血管壁は選択的透過能を持つ。 *(1) 透過性を決定する因子 [#y8f7c0db]
#大きさ
##半径が4nm以上→濾過されない
== 糸球体濾過量の調節 ==
*=== (1) 腎内性調節 [#x04c4c5d]===
*a.筋原性反射
**糸球体の細動脈が細動脈壁の張力の変化に反応する
**仲介物質・機序は不確定
*=== (2) 腎外性調節 [#d87461ac]===
*a. レニン・アンギオテンシン系
|アンギオテンシノーゲン||
== 溶質の再吸収(近位尿細管) ==
*=== (1) 近位尿細管の機能① [#vae03099]=== 
再吸収において重要な部位で、再吸収には二つの経路がある
*①経細胞経路:尿細管→尿細管上皮細胞→血液側の間質液 細胞表面に微絨毛発達→刷子縁を形成
収させる。
*=== (2) 近位尿細管の機能② [#t19a36ef]===
*ペプチドの再吸収
**近位尿細管刷子縁にはペプチダーゼが存在し、小分子ペプチドをアミノ酸に分解する。その後アミノ酸とNa#で共役輸送する
**濾過された蛋白の内、インスリン程度より大きい蛋白は近位尿細管上皮細胞の飲作用によって取り込まれ、リソソームに運搬→酵素により分解、アミノ酸として再吸収される
*=== (3) ヘンレ係蹄の下降脚(細い脚) [#c1a28e76]===  
下降脚は水に対して透過性であるが、溶質の透過性は極めて低い
⇔管腔液は、下降脚を下る間に高浸透圧の髄質を通るため、水だけが再吸収されていき次第に高張になる
*=== (4) ヘンレ係蹄の太い上行脚 [#u83cb0d2]=== 
多数のミトコンドリア、多数のひだを基底外側面細胞膜に持つ。管腔は水分と尿素をほとんど通さないため、上行脚を移動するにつれ、Na#Cl‐が吸収されていき管腔液は低張となっていく。
*=== (5) 遠位尿細管 [#m0ffd66b]===
濾過されたNa#の7~10%、水の5%を再吸収する→尿浸透圧は100mOsm/Lまで低下する(尿希釈)
*Na#、HCO3*および水などの再吸収とNH4、H#、K# の分泌が行われる
*Cl‐はNa#の吸収で生じた電気的勾配によっても吸収される
*=== (6) 集合管の機能 [#hb6395cd]=== 
*プロトン(H#)の排泄部位として重要
*三つの形で酸を排泄する(NH4#、H#、H2PO4#)
ビューロクラット管理者
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