接合
菌同士の接触を介した遺伝子の伝達のこと
G - | F因子 R因子による接合が知られ 線毛が菌同士の接触を媒介し次の4過程よりなる 1.菌同士のランダムな衝突による接触と性線毛の受容菌表面への付着 2.給与菌と受容菌の比較的安定な接合対形成。 3.給与菌から受容菌へのプラスミドDNAの伝達 4,受容菌に移入した1本鎖のプラスミドDNAは受容菌のDNA合成系により2本鎖DNAになり形質発現と自律増殖を開始 |
G + | プラスミド保有菌(給与菌)が非保有菌(受容菌)から遊離される性フェロモンと呼ばれる交配シグナルに応答する 性フェロモンは小ペプチドで給与菌に凝集素を産生させ給与菌と受容菌が凝集する。 この交配凝集塊の中でDNAの伝達が行われる |
形質転換
他の細菌の抽出DNAを菌が染色体に取り込んだ結果新しい形質を獲得する現象。【Ex】ストレプトコッカス ナイセリア スタフィロ バシラスなど
形質導入
ある細菌で増殖したファージが形成途中にその菌の染色体DNAを取り込んだままほかの菌に感染し、そのDNAを新たな菌の染色体に移した結果受容菌が新たな形質を獲得する現象
ビルレントファージ:溶菌して増殖 テンペレートファージ:一部は溶菌し一部は菌の染色体に組み込まれる
溶原変換
特定のファージで溶原化された菌が特定の形質を獲得する現象
ファージ | 細菌に感染するウイルスのことをファージあるいはバクテリオファージという。ファージは核酸と蛋白質だけからなる ファージ変換:完全なファージ遺伝子に菌の遺伝子と思われるものが取り込まれた場合 【Ex】サルモネラのO-Agの変化 ジフテリア毒素 ボツリヌスC型 D型毒素 連鎖球菌の発赤毒 |
プラスミド | 染色体以外に細胞質に存在する遺伝物質で一般に環状の2本鎖DNAである。 染色体DNAとは独立して複製を行い、1細胞当たりの存在分子数(コピー数)はプラスミドにより異なる。毒素産生、粘着因子、抗生物質産生、薬剤耐性、病原性を始めとする様々な遺伝情報を有す。 【Ex】薬剤耐性因子(R因子:多様化にはトランスポゾンのTnが関与)、ビルレンスプラスミド→細菌の毒力を支配:伝達性や可動性、トランスポゾンによって菌種間に広がった結果 コリシン因子→E.coli、性因子(F因子) |