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悪性カタル熱

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病名

原因

伝播・疫学

症状(臨床・病理)

診断・類症鑑別

予防・治療

重要事項

その他メモ

和名:

悪性カタル熱

和名:

英名:

アフリカ型(ウシカモシカ由来(WD(→今はWAになってるらしい)型)

:ウシカモシカヘルペスウイルス1型

(Herpesviridae, 

Gammaherpesvirinae, 

Rhadinovirus)




アメリカ型(羊随伴(SA)型)

:羊ヘルペスウイルス2型

(Herpesviridae,

 Gammaherpesvirinae, 

Rhadinovirus)

:ウイルスが分離されていない

感染様式:

レゼルボア:WA型はウシカモシカ,SA型は羊。

接触伝播が主体でレゼルボアの出産が関与。

臨床:

発熱(40~42℃),

・元気消失,

・食欲廃絶,

・流涎,

・粘液性あるいは粘液性慢性鼻漏,

・呼吸困難,

・眼,鼻,咽頭および気管粘膜のびらん形成。

・角膜の混濁,

・悪臭の下痢,

・神経症状。

診断:

WA型:病変部やリンパ系組織を材料に牛甲状腺細胞の感受性細胞を用いてウイルス分離。PCRによる遺伝子診断。

SA型:PCRによる遺伝子診断。

予防:

ワクチンはない。レゼルボアとの接触を避ける。

1.全身の粘膜の充血・出血・びらん・潰瘍

2.体表リンパ節の腫大,角膜の混濁

3.レゼルボアの出産時に牛が接触感染

潜伏期:WA型:平均12日

SA型:1カ月~数カ月

世界:

WA型:アフリカ

SA型:世界各地

日本:

あり(アメリカ型)

血清学的診断:

ウシカモシカヘルペスウイルス1型を抗原とする間接蛍光抗体法,CF反応,ELISA

英名:

malignant catarrhal fever

宿主:

牛,水牛,しか,めん羊

病理:

全身粘膜の充出血・びらん・潰瘍。

・組織的には変性・壊死。

・全身の血管炎および血管周囲炎非化膿性間質性腎炎,リンパ節の腫大,

・非化膿性脳炎。

類症鑑別:

牛ウイルス性下痢・粘膜病,牛伝染性鼻気管炎,ブルータング,牛疫

治療:


線維素性、潰瘍性壊死性口(内)炎

  1. 牛疫
  2. 牛伝染性鼻気管炎
  3. 悪性カタル熱
  4. 牛ウイルス性下痢・粘膜病
  5. ブルータング
  6. イバラキ病
  7. 壊死性桿菌症
  8. ノーマ
  9. 鵞口瘡(がこうそう)
  10. 尿毒症性口内炎

繊維素性腸炎(腸絨毛全体+血管が病変)

  • 牛ウイルス性下痢・粘膜病
  • 牛アデノウイルス腸炎
  • 牛疫
  • 豚コレラ
  • 悪性カタル熱
  • サルモネラ腸炎

悪臭シリーズ

  • 豚赤痢→悪臭のある粘血下痢便
  • 豚のサルモネラ症、牛のサルモネラ症→水様性黄白~緑黄色の悪臭下痢
  • 牛疫→%%%末期には%%%粘液,血液,偽膜を混じ悪臭を放つ
  • X大腸炎(馬)→悪臭を伴う激しい出血性水様性下痢
  • 悪性カタル熱→悪臭の下痢