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咀嚼

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咀嚼(mastication)の3つの役割

  • 1食物を細かく砕く
  • 2水分で潤す
  • 3唾液と混合する
以上3点が咽頭にて食物が通過する上で大切。
飲み込むための大切なファクター。

動物が食べられない原因?

1食物を砕けない求心性神経経路上の問題→口腔内の傷・異物/歯の異常/咽喉頭の異常咀嚼中枢の異常(大脳皮質の運動野最下部あたり一帯)遠心性神経経路の異常→下顎神経(脳神経の出る穴も重要!脳神経の一つ12対!嗅神経、視神経、動眼神経、滑車神経、三叉神経、外転神経、顔面神経、内耳神経、舌咽神経、迷走神経、副神経、舌下神経)咀嚼筋の異常→咬筋、側頭筋、翼突筋、額舌骨筋などなど

2唾液が出ない自律神経の異常→延髄の異常 顔面神経の異常 舌咽神経の異常唾液腺の異常→耳下腺(・によりしはい)、下顎線と舌下線(・により支配) *舌下線は単孔と多孔に種類が分かれる、組織学的に復習

唾液腺の神経支配唾液腺は交感神経副交感神経に支配され、両方とも分泌促進的に作用している。

  • 交感神経が胸髄→星状神経節→前頸神経節へと連絡し、Norが分泌されて唾液腺(耳下腺、下顎線、舌下腺)に作用する。
  • 副交感神経は延髄より2経路に分かれる、すなわち前唾液核→顔面神経→鼓索神経→下顎神経節→舌神経(Ach,VIP)→下顎線、舌下腺後唾液核→舌咽神経→鼓室神経→耳神経節→浅側頭神経→耳下腺

交感神経により唾液腺は粘稠性の唾液を出させ、副交感神経は奬液性の唾液を分泌させる、 さらに副交感神経は延髄にて経路が分かれるところにも注意したい。動物は前後、人などは上下の唾液核がある。