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カテゴリ:腫瘍

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発生部位

腫瘍名

好発種

予後

症状

診断

治療

骨肉腫

犬の原発骨腫瘍の80%

大型犬、超大型犬

肘の遠位、膝の近位に発生多い

悪い

血行性に肺転移する例がほとんど(キャノンボール状)

疼痛

腫脹

跛行

病的骨折

X線→骨溶解、骨増生

特徴的:サンバースト(日輪)線→腫瘍骨皮質の軸に対して直角or軸から放射状に柵状のパターン

コッドマン三角→病変周囲の骨皮質に三角形の領域

生検

外科的治療

断脚術

化学療法

ドキシソルビン

シスプラチン

カルボプラチン

緩和的放射線治療

軟骨肉腫

各動物でまれ



X線

確定→生検

組織診

外科的切除

化学療法の併用

血管肉腫

原発腫瘍の2~3%

脾臓 右心房 右心耳

悪い

肝臓、肺に転移


X線 骨溶解 生検

血液検査⇒貧血、DIC

外科的切除 化学療法など

線維肉腫

大型犬

体軸骨格>肢骨

転移はないが局所浸潤性高い


X線

確定診断→生検

断脚

鼻腔内

鼻腔内腫瘍

犬の全腫瘍の1%

長頭種で多い

腺癌 線維肉腫 扁平上皮癌

悪い

鼻血

くしゃみ

いびき

顔面変形

神経症状

眼球突出

画像(X線 CT)

バイオプシー

放射線治療

外科的治療(円鋸術)

鼻腔内腫瘍

猫ひろし

リンパ腫 腺癌 扁平上皮癌


乳腺腫瘍

乳腺腫瘍

乳腺 普通5対 ♀の全腫瘍のうち50%強


良性→線維腺腫(良性混合腫瘍) 単純腺腫

悪性→腺癌、扁平上皮癌 未分化癌 悪性混合腫瘍

良性悪性50%ずつ

悪性では転移あり:肺 リンパ節(腋か、そ径)

ホルモン依存性:初シーズン前の避妊で発生率0.05% 初回と2回目の間で8% 2回目以降は26% 5歳以上では避妊しても変わらない。

生検

X線 肺転移の有無

Ope。

炎症性乳癌は無理

化学療法

放射線療法

乳腺腫瘍

乳腺 4対 ♀ 全腫瘍の15%

悪性腫瘍:主に腺癌

80%以上が悪性

肺 リンパ節(腋か、そ径)に転移


大きさ3cm以上になると生存期間中央値は6ヶ月。多発性:生存期間短い

精巣腫瘍

セルトリ細胞腫

50%が潜在精巣(隠睾)に発生。隠睾だと13倍発生率増大。

中間

腰下リンパ節に転移

転移や骨髄抑制がなければ良い

陰嚢、鼡径部の腫大。過剰なエストロジェン産生で♀化(包皮下垂 乳頭肥大 雌性化乳房 対称性脱毛)

骨髄抑制→敗血症→予後不良

臨床徴候 身体検査

去勢。

領域リンパ切除。

化学療法はOpeで完治するのでしない。

セミノーマ


転移率低い

予後良好

陰嚢、鼡径部の腫大

身体検査 去勢時に偶然発見されることが多い

ライディッヒ細胞腫


転移率低い

予後良好


セミノーマと同様

前立腺

前立腺腫瘍

腺癌がほとんど

極めて悪い

腰下リンパ節、肺及び骨格系、特に腰椎に転移

ホルモン非依存性

跛行 有痛性排尿 多尿多渇 血尿

直腸検査

X線:胸部 腹部 転移の有無

逆行性尿道膀胱造影 エコー 生検

すでに広がっていることが多く、Opeも考えられるが根治は困難。 有効な治療法なし。

陰茎

陰茎の腫瘍

可移植性性器肉腫

自然発生腫瘍 交尾伝播

良い

外生殖器に限局

カリフラワー状で赤色。持続性出血や悪臭

なめたり等して口腔、皮膚、鼻腔内などにも

生検

化学療法 ビンクリスチン

放射線治療で完治

肛門周囲腺腫瘍♂

肛門周囲腺腫

老齢の未去勢で多い(肛門周囲腺腫瘍の80%)

良い

肛門周囲の腫瘤

ホルモン依存性


去勢で縮小することが多い

消失しなかったら外科的切除も考慮

肛門周囲腺癌

まれ

局所浸潤性強く再発多い

肛門周囲の腫瘤

ホルモン非依存性

生検

外科的切除

放射線治療


肥満細胞腫

犬の皮膚腫瘍中16~21%

好発:9歳

ボクサー ボストンテリア パグ ブルドッグ


孤立性90% 多発性10%

中間

内蔵型は悪い

局所リンパ節、肝臓、脾臓に転移

体幹50% 四肢40%頭頸部10%に限局性腫瘤として認められる

胃・十二指腸潰瘍…ヒスタミン

止血異常…ヘパリン

ダリエ徴候(腫瘍を触診などで刺激することにより脱顆粒起こす→発赤、腫脹、痒み)

1.針生検:独立円形細胞、細胞質に紫色の顆粒

トルイジンブルーでメタクロマジー

2.血液・生化学検査・・肥満細胞

3.骨髄生検:骨髄中の肥満細胞比

X線:腹部撮影像、脾臓、肝臓

1.Ope 広範囲切除術

H1、H2ブロッカーを投与して脱顆粒防止

2.化学療法 ステロイド ビンブラスチン

3.放射線療法


肥満細胞腫

猫の皮膚腫瘍中15%

皮膚と内臓

比較的良性

内蔵型肥満細胞腫は脾臓に発生多い

皮膚型:多くは限局性で脱毛・潰瘍を生じる。

内臓型:食欲不振・嘔吐・下痢

肥満細胞血症を伴うことも


脾摘で治癒する事多い


悪性黒色腫

犬皮膚腫瘍の4?6%、口腔内

悪い

肺・リンパ節に高率に転移

黒色の腫瘤

生検

黒色のメラニン顆粒をもった独立円形細胞

無顆粒型(未分化型)は悪性度強い

外科的切除

局所的放射線治療

化学療法(ドキソルビシン・カルボプラチン)


悪性リンパ(肉)腫

リンパ節や肝臓・脾臓などの内臓に原発するリンパ系腫瘍

小動物で最も頻発するリンパ増殖性疾患で犬全腫瘍中5~7%

・無治療生存期間中央値 6~8週間

・化学療法実施生存期間中央値6~9ヶ月

多中心型(84%):リンパ節の顕著な腫脹と食欲不振、体重減少、多飲多尿など

消化管型(7%):嘔吐・下痢 

縦隔洞型(2%):胸膜滲出や腫瘤の圧迫による呼吸器症状や前大静脈症候群。高Ca血症多い 

節外型(7%):眼、CNS、骨、心臓などで症状さまざま 

皮膚型:単発性または多発性の皮膚病変 

初期は軽度の湿疹性掻痒斑で進行すると結節性腫瘍の様相

腫瘍細胞の産生するPTHrpにより高Ca血症。

腫大したリンパ節・組織のFNA、生検で異形リンパ球

化学療法とても有効(反応率65~95%)

ステロイド ビンクリスチン ドキソルビシン シクロフォスファミド L-アスパラギナーゼ等


悪性リンパ(肉)腫

猫全腫瘍中:1/3

FeLV関連90%で発生年齢中央値はFelV、FIV陽性で3歳 陰性で7歳

中間

猫では消化管型と節外型が多い(限局している)

犬と同様

限局しているな腫瘍に対しては放射線治療有効


形質細胞腫

形質細胞の腫瘍(B細胞)

軟部組織に発生

中間

免疫グロブリンの過剰産生(過粘稠度症候群、単クローン性γグロブリン血症)

尿中にBence-Jones蛋白出現

生検

限局していれば外科的切除

化学療法(メルファラン・ステロイド)


多発性骨髄腫

形質細胞の腫瘍(B細胞)骨髄に発生

中間

免疫グロブリンの過剰産生(過粘稠度症候群、単クローン性γグロブリン血症)

尿中にBence-Jones蛋白出現

骨に多発性に骨融解領域(パンチアウト像)→跛行

高Ca血症

生検

化学療法(メルファラン・ステロイド)・シクロフォスファミド)


テンプレート

== ER対策 ==
== 病因・病態生理 ==
== 疫学 ==

== 臨床症状 ==

== 診断 ==
== 尿検査 ==
== 血液検査 ==
== 画像検査 ==

=== エックス線 ===

=== エコー ===

=== CT・MRI ===
==== CT ====
===== 単準CT =====
===== 造影CT =====
==== MRI ====
===== T1強調画像 =====
===== T2強調画像 =====
===== FLAIR画像 =====

== 治療 ==
== 予後 ==

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