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カテゴリ:糖尿病

1,843 バイト追加2017年10月16日 (月) 23:38
/* 治療 */
*猫は他の動物よりも炭水化物の消化吸収が緩徐・代謝能力が高くないと言われており、標準的なキャットフードは炭水化物含有量が多くない。
*蛋白質を多量に含む食餌を与えると、インスリン投与量を抑えられることが明らかにされている。
=== インスリンの選択と回数 ===
*オーナーのライフスタイルと相談し、できるだけ負担をかけないようにする事が望ましいが、ベストな治療法と考えられるものを提示して相談する。
*基本一日二回の摂取
*長時間作用型のインスリングラルギン(ランタス)でも1日2回が効果的であるとの報告がある。
*理由
*#食餌の回数(1日2回)に合わせる。
*#24時間に1回より、12時間に1回の方が血糖値の変動を小さく保てる
*#獣医師側においても24時間のモニターよりは12時間で済む方が望ましい。
*#犬と猫で同一の製剤で対応が可能
*#長時間型では食後の高血糖への対応が心配。特に犬。
*#長時間型を利用するのは管理が難しい特殊な場合
 
*以下選択する際のフローの例
==== 犬 ====
===== 強化インスリン療法 =====
*基礎分泌量対する超持続型インスリンと追加分泌に対する中間型インスリンを食餌後に2回/日投与。
*食前に高血糖が認められれば超持続型インスリンを増量し、食後に高血糖が認められれば中間型インスリンを増量する。
===== 1製剤のみ =====
*小型犬  ;超持続型(ランタス)
*10kg前後;中間型(ノボリンN)
*大型犬  ;中間型と速効型(ノボリンR)(=7:3)が混合されたもの
==== 猫 ====
===== 中間型(ノボリンN) =====
===== 超持続型インスリンの投与(ランタス;ノボリンNより作用は弱く、長時間持続) =====
猫の場合、最初の3日間は血糖値がほとんど下がらないことが多いため、インスリングラルギン(ランタス)の投与量は治療開始1週間は増やすべきではない。
== 関連疾患 ==
ビューロクラット管理者
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