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エリスロポエチン

1,144 バイト追加2017年4月28日 (金) 09:20
[[category:薬]]
本製剤を使用する場合以下の三点をチェックする
*CBC検査(腎性貧血は正球性正色素性貧血)
*血清鉄の測定
*血液塗沫による再生性の評価(腎性貧血は非再生性)
<br />
余裕があれば網状赤血球数の算定や血清エリスロポエチン濃度の測定を行う
<br />
鉄欠乏してるのにダルベポエチンとか打っても意味ないです。
== 薬品名 ==
*エリスロポエチン(Epo):Erythropoietin
*エポエチン
*ダルベポエチン
;erythro:赤、血のという意味
== 商品名 ==
*エポジン
*エスポーエスポー(エポエチン)
**長時間作用し、抗体ができにくいと言われている。
**長時間作用するので一週間に一回の注射で良い。
**高価であることと、抗体が産生されることが欠点。
*一部の[[骨髄異形成症候群]](MDS)←あくまで人(200IU/kgの高用量で使用されている)
 
== 薬の作用機序 ==
*肝臓でもEpoは作られる(胎児期)
== 薬用量 ==
Ht20%から使用を考慮する。HCTを30<を目標にする
エリスロポエチン
{| class="wikitable"
*100IU/kgから始めてみる(個人的なおすすめ)
*PCV(Hct)モニタリングしながら週1-2回に減量していく
=== エポエチン ===
{| class="wikitable"
|-
! 動物種 !! 薬用量 !! 注意項目
|-
| 犬・猫 ||100 IU/kg 週三回sc ||…
|}
* 半減期5-7時間
*
=== ダルベポエチン ===
{| class="wikitable"
* ダルベポエチン1μgはエポエチン200IUと同等
* 週に一回でいいが三回分の量を一回で注射するという考え方で200IU打っている
*半減期25時間
*動物種ごと猫の慢性腎不全での使用に際して**各動物種の補足事項尿毒症による消化管出血を原因が考えられる場合、鉄の補充だけでなく消化管粘膜の保護(H2ブロッカー、プロトンポンプ阻害剤etc)が必要
== 注意事項 ==
*エリスロポエチンは連続で使用すると抗体ができて効果がさがる
*分子量34000の糖タンパク
*悪性腫瘍を有する患者で炎症性サイトカインが産生されるためトランスフェリンの産生を抑制したり、Epo分泌を抑制される
 
== その他 ==
赤芽球癆(PRCA)は免疫学的破壊のターゲットが赤芽球の前駆細胞(BFU-E, CFU-E)やエリスロポエチンなどに切り替わり。赤芽球系 細胞すべてが著明に減少することによりおこる貧血である
ビューロクラット管理者
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