イバラキ病

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ウイルス病:牛

病名	原因	伝播・疫学	症状（臨床・病理）	診断・類症鑑別	予防・治療	重要事項	その他メモ
和名： イバラキ病	和名： イバラキウイルス	感染様式： 吸血昆虫媒介，同居感染はない	臨床： 不顕性感染が多い(8割以上)。 軽度の発熱，食欲不振，眼結膜の腫脹，流涙，泡沫性流涎。 口・鼻腔粘膜充血，うっ血に続いて壊死による痂皮形成，潰瘍，蹄冠炎(跛行)，急性鼓脹症。 これらの症状の後，舌麻痺・咽喉頭麻痺・嚥下障害・誤嚥性肺炎。 死流産。	診断： 発病初期の洗浄血球液をBHK21細胞，HmLu?-1細胞，牛腎細胞に接種，あるいは乳のみマウスの脳内接種。RT-PCRによる遺伝子診断。	予防： 生ワクチンあるいは不活化ワクチンを流行期までに接種。	１．ヌカカなどによる吸血昆虫媒介 ２．嚥下障害を主徴 ３．ワクチン接種で予防	潜伏期：７～14日 予後：舌，咽喉頭，食道などに麻痺を起こしたものでは予後不良(死亡率20％前後)。それ以外では予後良好。
		世界： 韓国、インドネシア、台湾、オーストラリア
		日本： あり(関東以西→新潟・福島などの北緯38度以南)，夏から秋に発生		血清学的診断： 中和テスト，HI反応。→抗体検出
英名： Ibaraki disease	英名： Reoviridae, Orbivirus	宿主： 牛，水牛	病理： 咽喉頭食道の横紋筋の変性壊死・硝子様変性。食道壁の弛緩・充血・水腫。第四胃粘膜の充出血・潰瘍。	類症鑑別： 牛流行熱，クラミジア病，牛ウイルス性下痢・粘膜病	治療： 嚥下障害を起こした場合，水分補給や輸液。