北野成昭(キタノナルアキ) 作『獣医志Wiki』はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスで提供されています。
アレルギー
発生 |
名称 |
関与する物質や細胞 |
主な疾患 |
原因物質 |
症状 |
メモ |
細胞性 |
即時型 |
1型アナフィラキシー反応 |
マストセル 好塩基球へのIgEの結合。 脱顆粒反応 |
蕁麻疹 |
真菌 塵埃 |
皮膚の発赤と腫脹 鼻炎 気管支喘息 呼吸器障害 局所アナフィラキシー 全身性ショック 皮膚炎 |
IgE産生はTcコントロール下Th2細胞から産生されるIL4→B細胞のアイソタイプヲ変換させる→IgE産生↑ 産生されたIgEは局所のマストセルや好塩基球表面の膜表面にあるレセプター(FcεRI)に結合し脱顆粒する。 (炎症性メディエータ)PG、ヒスタミン、セロトニン、ヘパリン、ロイコトリエン |
B細胞 |
花粉アレルギー |
花粉 |
鼻炎 |
|||||
食餌アレルギー |
ジャガイモ、大豆、他にも色々 |
気管支喘息 呼吸器障害 |
|||||
薬物orワクチンアレルギーショック |
昆虫毒 ヒナ白痢ワクチン 狂犬病ワクチン |
局所アナフィラキシー 全身性ショック |
|||||
寄生虫感染症 |
吸虫 線虫 |
|
|||||
アトピー性皮膚炎 |
|
皮膚炎 |
|||||
腸管アレルギー |
|
|
|||||
|
|
|
|||||
2型細胞融解反応 |
補体 FcRを持つ攻撃細胞または補体による細胞溶解。 液性免疫の連鎖による細胞障害。 標的細胞へ抗体が直接付着。 抗体依存性細胞性障害ADCC |
自己免疫性皮膚炎 |
皮膚(犬、猫、馬) |
類天疱瘡 |
生体自身の細胞や組織に結合した抗体が補体系を活性化。抗体依存性の細胞障害反応。 細胞や組織が抗体に直接攻撃される |
||
薬剤アレルギー |
トリメトプリム サルファ剤(犬) |
溶血性貧血・血小板減少症 |
|||||
自己溶血性貧血(AIHA) |
赤血球・血小板(犬、牛) |
溶血性貧血 |
|||||
橋本病 |
|
甲状腺炎 |
|||||
原虫感染症 |
トリパノソーマ、アナプラズマ(牛) |
溶血性貧血 |
|||||
移植免疫 |
移植組織、臓器 |
移植組織排除 |
|||||
3型アレルギー (抗原抗体複合体) |
補体 好中球 免疫複合体の形成と局所への沈着。 または好中球、mφの集積 |
薬物アレルギー |
抗生物質(犬) |
発熱、貧血、蛋白尿 |
通常ならば速やかに細網系によって流血中から除去されるはずの抗原抗体複合体が局所に沈着して補体系と反応し、アナフィラトキシンを始めとする炎症性メディエータが産生されて炎症が起こる |
||
血清病 |
異種血清蛋白 |
アルチュス反応 |
|||||
全身性エリテマトーデス |
核酸 蛋白 |
皮膚発赤 糸球体腎炎 |
|||||
リウマチ性関節炎 |
リウマチ因子 |
慢性関節炎 |
|||||
FIP |
コロナウイルス |
高γグロブリン血症 |
|||||
ミンクアリューシャン病 |
パルボウイルス |
膜性糸球体腎炎 |
|||||
蕁麻疹型豚丹毒 |
エリジペロスリックス |
蕁麻疹様発赤、関節炎 |
|||||
ワクチンの副作用 |
口蹄疫 |
血管炎など |
|||||
寄生虫感染症 |
犬糸状虫 |
糸球体腎炎など |
|||||
遅発型 |
4型細胞性免疫 |
感作リンパ球 リンホカイン リンホカインによる炎症反応の誘導 mφの集積、活性化による組織障害 |
|
|
|
12時以上かけて発現 |
T細胞 |
細菌感染症(皮内反応) |
ブルセラ 抗酸菌など真菌 寄生虫も |
肉芽腫性炎 結核 皮膚に局所の紅斑と硬結 |
|||||
ウイルス感染症 |
ワクシニアウイルス アレナウイルス |
皮膚炎 |
|||||
ワクチンの副作用 |
狂犬病ワクチン |
|
|||||
移植免疫 |
狂犬病 |
髄膜性脳炎 |