本ページでは急性アルコール中毒について取り扱う。
なおエタノールはエチレングリコール中毒でCRIしたり重度肺水腫でネブライザー吸入で使用することがある。投与経路と投与方法と量によって中毒が発現することに意味がある。
アル中に対する小動物での治療プロトコールは明確に確率されていないため以下は管理人個人の考えがメインで記載されている。
ER対策
- 臨床症状がありオーナーからアルコール中毒の確証がえられれば点滴治療を行う。
- 意識レベルの確認を必ず行う。特に呼吸中枢の抑制がどの程度起こるかの予測ができれば予後がある程度予測できる。
- 臨床症状がない場合は点滴の必要はなく要経過観察とし病院で預かって管理をする。ER病院でない場合飼い主に家でずっとみてもらう。
- アルコール中毒時は糖尿病性ケトアシドーシスの時のように尿細管で尿酸の分泌が競合により分泌抑制され高乳酸血症が引き起こされる。よってラクトリンゲル(乳酸リンゲル)はさけて生理食塩水か酢酸リンゲルを流して解糖系を回すほうが良いかな?
- 経験的に乳酸リンゲルを投与したことはなく、実際は問題ないのかもしれませんが生理学的知識であえて避けています。
- エタノールの場合腸粘膜上での栄養素の吸収がほとんど阻害されている、小動物の場合栄養失調が見られることはないが、一時的にエタノールの濃度(4%<)が上昇した場合吸収されない栄養素が浸透圧上昇させ下痢を引き起こす。
病因・病態生理
疫学
- 人や牛では肝線維症に影響されると考えられている、よってビール呑んでる牛はどうなんだろう?知っている先生いたら教えてください
臨床症状
診断
尿検査
時間経過とともに尿pHが上がる
血液検査
時々アミラーゼが上昇する
画像検査
エックス線
あまり価値なしだが、門脈シャントで小肝症あったりすると予後がかなり悪い
エコー
CT・MRI
治療
- 循環の改善がメインだが、少なくとも胃洗滌はあまり意味がなかった。
- 胃洗滌時に誤嚥しないこと前提だが生食いれて排泄は意味があるかもしれない。→意識レベル低いならやらない
- 止瀉薬や蠕動を止めるような薬は使用しない、仮に下痢をしていても
- 低血糖と低体温に注意する
その他
- アルコールの一般的知識
- 急性アルコール中毒
- 二日酔い(代謝物であるアセトアルデヒドによる毒性)
- アルコール依存症
- 肝障害:脂肪肝、肝硬変
- 発癌性:食道ガン、肝臓ガン
- 催奇形性 :妊娠中の場合小眼球、眼瞼裂短小、口蓋裂、心奇形、小頭などひきおこされる